歯科コラム
肥満やメタボは歯周病のリスクを高めるって本当?

歯を失う最大の原因となっている歯周病。 歯周病を引き起こす原因としてよく知られているのは、「歯磨き不足」ですが、実はそれ以外にも歯周病を引き起こしやすくさせる原因はいろいろとあります。
その中で、肥満やメタボというのも歯周病を悪化させる要因になるということが分かっており、その関係性を知って対策していくことで、歯周病も肥満もメタボも改善していける可能性があります。
自分はそんなに太ってないから大丈夫、と思っている人も要注意!実は一見痩せている人も無関係ではないのです。 今回は、肥満やメタボと歯周病との関係について解説していきます。

肥満とメタボとは?

「肥満」とは、見た目や体重的に体脂肪が多い状態のことを言い、「メタボ」とは必ずしも見た目には関係なく、生活習慣病の原因となる内臓脂肪が多く蓄積していて、高血圧、空腹時の高血糖、脂質の異常値などがみられる状態のことをいいます。
メタボというと「太っている」というイメージがあるかもしれませんが、「隠れメタボ」と言って、見た目がスリムでも内臓脂肪が多い場合があるので、「自分は太ってないから大丈夫」と思っていても油断はできません。
近年は特に、車社会、運動不足、飽食の影響で肥満やメタボの状態になっている人が増えていると言われています。

歯周病と肥満・メタボの関係

肥満やメタボは、体に多くの脂肪が蓄積している状態です。 このような状態は、歯周病のリスクを高めることが分かっており、しかも歯周病があることで肥満やメタボを招きやすくなるとも言われています。 詳しく見ていきましょう。

肥満・メタボの人は歯周病にかかりやすくなる

肥満やメタボの人は、脂肪細胞からサイトカイン(炎症性物質)が多く分泌されます。これは体全体に炎症を起こしやすくし、歯周病の発症や悪化にもつながります。 また、インシュリンの働きが悪くなりやすいので、血糖のコントロールがうまく行きづらくなり、免疫が落ちて歯茎にもダメージを起こしやすくなります。

歯周病が肥満やメタボを招きやすい

また、逆の関係もあります。 歯周病が悪化した状態では、歯の痛みやぐらつきにより物が噛みにくくなり、食べやすい高カロリーの物ばかり食べがちになります。その結果、肥満やメタボを引き起こしやすくなります。 また、マウスにおける実験により、歯周病菌が作り出す炎症物質が脂肪を増加させるということも明らかになっています。

歯周病・肥満・メタボを予防、改善するためにできること

以上でご紹介したように、歯周病と肥満、メタボというのは、一見無関係なようで実は双方向に影響する深い関係性があり、いずれかに問題が出ると、次々に問題が引き起こされて悪循環に陥っていく危険性があります。 このようなことにならないためには、次のような対策をしてみることをおすすめします。

食習慣・生活習慣を見直す

カロリーの摂り過ぎ、糖分の摂り過ぎは脂肪の蓄積、歯茎の炎症のリスクを高めますので、十分に注意を払い、バランスの取れた食事を心がけましょう。適度な運動を習慣化することも大事です。

毎日の歯のセルフケアを丁寧に行う

歯の周囲に蓄積したプラークや歯石は歯茎の炎症の原因になりますので、毎日2~3回の歯みがきを欠かさないようにし、特に寝る前の歯みがきは丁寧に時間をかけてすみずみまで行うようにしましょう。

歯科で定期検診とクリーニングを受ける

歯周病はとくに初期の段階では自覚症状に乏しいため、定期検診を受けて歯茎の健康状態のチェックを受けるようにしましょう。また、毎日歯磨きをしていても汚れは蓄積し、それが歯周病の引き金にもなりますので、定期的なクリーニングも受けるようにしましょう。

定期的に健康診断を受ける

定期的に健康診断を受けることで、客観的に自分の体の状態を知り、生活習慣の改善につなげられますので、こちらも欠かさないようにしましょう。

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