歯科コラム
歯並びが悪いと舌癌になることがあるって本当?

舌癌は、他の場所にできる癌に比べれば頻度は少ないものの、口内にできる癌の中ではもっとも多いものです。
舌癌の原因としては様々なものが考えられていますが、実は歯並びによってもリスクが上がると言われています。
今回は、歯並びと舌癌の関係について見ていきましょう。

舌癌の特徴

舌癌とは、舌の前2/3にできる癌のことで、口内にできる癌のうちの約6割を占めています。
舌癌ができやすい場所は舌の縁や裏側で、先端や表面に発生することはあまりありません。また、舌の表面に起こり、進行するにつれて深部へと進行していきます。
見た目は口内炎と間違われることもありますが、口内炎とは違って痛みをあまり感じないのが特徴的です。
進行するにつれ、硬いしこりや舌の動かしにくさ、しびれといった症状も現れ、ひどくなると出血、強い口臭などが現れてきます。
リンパ節転移を起こしやすいのも特徴で、早めの治療が肝心となります。診断後5年後に生存している人の割合は、早期がんで9割、進行がんで5割程度とされています。

舌癌の原因

舌癌の明確な原因は分かっていませんが、疑われているものとして、口内の不衛生、持続的な機械的刺激、喫煙、アルコール、香辛料などの刺激物、慢性炎症、といったことが挙げられます。

舌癌と歯並びの悪さの関係

歯並びと舌癌の関係はあると考えられていますが、もちろん歯並びの悪い人が全員がんになるわけではありません。
たとえば、次のような歯並びは舌癌のリスクを高める場合があると考えられています。

下の歯の歯並びが悪く舌を刺激してしまう

下で歯並びの内側に生えている歯や、内側に倒れている歯は、舌を持続的に刺激して慢性的な炎症を起こし続けてしまうため、そこから舌癌を発症するリスクが高くなります。

舌を噛みやすい歯並び

舌を噛みやすいような歯並びになっている場合も、噛んだ部分がガン化するリスクがあります。

狭い歯並び

本来、歯並びはUの字型になるのが正常ですが、幼少時の口呼吸などが原因で歯並びが口で呼吸がしやすいように前に出てしまい、横幅が狭くなることがあります。
このような歯並びだと舌が歯に当たりやすく、持続的な刺激が加わることになるので、そこから舌癌ができるリスクがあります。

舌癌を予防するにはどうしたらいい?

舌癌を予防するためには、原因となりうるものをなるべく排除するのが効果的です。
具体的には、

  • ・口内を清潔に保つ
  • ・舌を歯が刺激する状態を放置しない(むし歯、尖った歯、合わない入れ歯など)
  • ・刺激物や熱いものを摂り過ぎない
  • ・喫煙やアルコールの摂取に気を付ける
  • ・歯が舌を傷つけやすい歯並びの場合には矯正治療をする
    • といったことに留意し、実行するとよいでしょう。

      歯並びの悪さは見た目だけでなく、むし歯や歯周病のリスクが高まる、舌癌のリスクを高める、といったさまざまな影響を及ぼします。
      そのため、歯並びに問題のある方は、今後健康的な問題を引き起こしにくくするためにも、矯正治療を検討してみてはいかがでしょうか。

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