親知らず抜歯後の痛みが止まらない!その理由と対策
親知らず抜歯をした後というのは、多かれ少なかれ、痛みや腫れが出るのが一般的ですが、数少ないケースでは、抜歯後の痛みがなかなか落ち着かず、辛い状態が続くケースというのがあります。
親知らずを抜いた後の痛みは、親知らずが骨に深く埋まっていた場合などにおいては、どうしても強く出てしまうケースというのもありますが、抜歯後の対策によって軽減させることも可能です。
今回は、親知らず抜歯後に痛みがなかなか治らない場合の理由、そしてその対策についてご紹介します。
親知らず抜歯後に痛みが引かない理由
親知らずを抜いた後に、強い痛みが長引く原因として多いのは、「ドライソケット」と呼ばれる、骨に細菌感染を起こしている状態です。
通常、歯を抜いた後には、抜いた部分に血が溜まり、それが徐々に歯茎に置き換わっていくことによって治っていきます。
ですが、なんらかの理由で抜いた穴にうまく血が溜まらずに骨がむき出しとなり、細菌感染を起こしてしまいます。これがドライソケットと呼ばれる状態です。
ドライソケットの症状
通常は、抜歯をした後、日が経つにつれて痛みは軽減していきますが、ドライソケットになってしまった場合、抜歯後2、3日経ってから痛みがだんだんとひどくなっていきます。そして、2週間以上も続くことがあるなど、長期化することが多いです。
強い痛みを感じ、特に食べかすが抜歯した穴に入ると激痛を伴うこともあります。また、抜いた穴からは悪臭を放つようになります。
ドライソケットの原因
◆難抜歯
親知らずが横向きに埋まっている、骨に深く埋まっている、という場合、骨を削って抜く必要があるなど、抜歯が難しくなります。そのようなケースではドライソケットのリスクが高くなります。
◆麻酔の影響
特に下の親知らずの場合、骨が厚いため、抜歯の際に局所麻酔を多く必要とするケースが多くなります。局所麻酔薬の中には、血管収縮薬が入っていますので、出血が起こりにくくなり、歯を抜いた部分の骨に十分に血が溜まらない、ということが起こりがちです。
◆抜歯後にうがいをしすぎた
抜歯後に頻繁にうがいをしてしまうと、抜いた穴に溜まった血の塊まで剥がれてしまい、ドライソケットを起こすことがあります。
◆喫煙
タバコを吸うと、歯茎の血行が悪くなります。そうすると、傷の治りが悪くなってしまいますので、ドライソケットのリスクが高くなります。
ドライソケットへの対策
ドライソケットの大きな原因は、抜歯した穴に血が溜まらなくなることです。そのため、抜歯後に血の塊が取れないようにすることが大事です。
具体的には、
・抜歯後にうがいをしすぎない
・抜歯した穴に食べかすが入っても無理やり取り除かない
ということに注意しましょう。
また、喫煙も治りを悪くしてしまいますので、抜歯後にはタバコは控えるようにしましょう。